プログラム開発とは新人教育に似ている。

業務用ソフトウエアー開発とは、その企業の「仕事の仕方」を自動化する事である。
実は一言では言い尽くせない「深さ」と「広がり」があるが、あえて表現してみた。ここで言う「仕事の仕方」とは、その会社の業務を担当する方が長年培った経験に裏打ちされた「仕事の仕方」である。
 ある目的を達成するために、日々膨大な業務を忠実に、正確に、早く遂行している担当者は、さまざまな工夫を試行錯誤しながら、自分の業務をより効率的なものにする努力を行っている。
 当然、他部署との連携や同僚の力量を考慮していて、精緻に考えられている。社歴が長く、責任感が強い担当者ほどその「仕事の仕方」は良くできている。
 このような企業は、日々の業務は円滑に流れており、IT化、システム化の必要性を感じない。右肩上がりの高度成長時代は、仕事も増えて、人も増えていた。人のチカラでなんとかやっていけた。

IT化が必要となる時は、どんな時でしょうか?
どんな問題点が隠れているのでしょうか?

コンピューターはプログラムで動いています。プログラムとは、人間がコンピューターに命令する、手順書です。
コンピューターは実直に真面目に、命令された手順通りに計算・データ処理を繰り返します。だから手順書の出来・不出来がコンピューターの仕事の質を決めてしまいます。

この優秀な手順書さえあれば、誰でも優秀なプログラムが書けます。

日常の業務指示ではどうでしょう?
在籍年数が長く、業務に熟練した社員には、大まかな方針さえ伝えれば、事細かに指示しなくとも業務は回ります。ところが新人ではどうでしょうか?
新卒採用の新人が、一人前に業務をこなすまでには、どれほどの期間がかかるのでしょうか?

えっ!そんな事も知らないの?
えっ!そんな事も自分で判断できないの?

新人は、社内で常識化している言葉、知識がまったく分かりません。
手取り足取りして教えなくては、育ちません。

まさに「プログラム開発」とは新人を育てる「新人教育」に良く似ています。

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