IT革命と上手に付き合うには

IT革命と上手に付き合うには(2001.7.7熊本日日新聞夕刊 第一回)

IT革命と付き合うには、技術革新により次々に生み出される道具を、上手に
仕事に組み込んで生産性を上げ、企業の成長を実現するところにある。

当然道具の上手下手はあるが、過去の電卓とそろばんの論争にも似ており、
道具その物の進歩が,技量未熟でも容易に扱える事で解決されてきた。

パソコン、インターネットは当たり前になりつつあるが、もっと身近な所でも
革命は進行している。

携帯電話で仕事や生活が激変したが、eメールやiモード、今度はLモードである。
自宅の電話機でインターネットの様々なサービスが利用できる。

ITの進歩が価格破壊、流通革命をも促進している。
教育、医療、行政などの非競争分野においても同様である。

IT革命にはインフラとアプリケーションの2面性があるが、IT革命の怖いところは
「目に見えない変化」すなわち、あっと言う間に普及し、気づかない内に環境が
激変する事である。

消費者の立場ではこれらの新サービス、新製品を、生活をより快適にする為に
上手に選択すれば良いのだが、提供する側の立場では深刻な問題となる。

「世界的規模の大競争時代」なのだ。

例えば衣料品のベンチャー企業が国際水平分業のビジネスモデルで急成長している。
「デフレ経済」とも言われている。

経済構造が国内を飛び越え、世界規模で影響し合ってきているので、国内経済
のバランスが変化した。

消費量は変わらずとも、経済規模が縮小している。

徹底的にコストダウンした大型量販店の登場で地場商店街が衰退してきたが、
今はこの流通大手でさえ経営危機が叫ばれている。

何かが大きく変わろうとしている。

この連載では、ITベンチャーの立場から「IT革命と上手に付き合うには」そして
「魅力ある熊本とは」を取り上げたいと思う。

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