毎年、10月初旬になると九州ニュービジネス協議会のビジネスプランコンテストの応募締め切りがあり、私のゼミでは毎年ゼミ生全員でこのコンテストに挑戦しています。
毎年恒例になっているのですが、学生にとっては大きな飛躍の機会になっているという実感があります。
(1)まずアイデア出し
社会的な課題や、自分たちのニーズを解決する手段を考案するのですが、新規性、実現性、収益性と社会的背景などを検討すると、ほとんどのアイデアが次々と没になっていきます。
考えても考えても、次から次にアイデアが没になっていきます。
このとき学生達は、ビジネスプランの本当の難しさに気づき始めます。
(2)アイデアからビジネスモデルへ展開する
この段階に入ってくると、新規性の壁に突き当たります。実社会で類似のビジネスが多数あり、なにが新規性なのかと。調査し、議論し、アンケートを取ったり、先輩に意見を求めたり。
(3)申請書に文書としてまとめる。
この段階では、自分たちのイメージを制限された文字数で的確に表現する困難に直面します。しゃべれるけど書けないというもどかしさ。的確にシンプルに説得力のある文書に仕上げる過程は最後の難関となって彼らを鍛えています。
この様な過程を約一か月以上かけて、ビジネスプランに仕上げて行きます。
この期間を通して学生達は大きく変貌を遂げます。
切磋琢磨する仲間を見つけ、容赦ない意見をぶつけ合い、互いのアイデアを磨きあいます。
合宿では寝る間を忘れて、連続数十時間考え続けます。一つの事をこれほど長く考え続けた経験は彼を成長させ、自信も付けさせていきます。
こうして、毎年の九州ニュービスネス協議会のビジネスプランコンテストは彼らを大きく成長させていきます。
若者が急速に成長していく様を見ることは、大人として大きな喜びですし、教師冥利につきます。
私も、毎年彼らにエネルギーをもらい、感謝しています。